わかりにくい相対湿度と絶対湿度のあれこれ〜調湿ガイドライン〜

みなさんこんにちはあのんです。

前回新築ではカビが生えやすいというお話とともに24時間全館空調の必要性のお話をさせていただきました。

新築はカビが生えやすい!?調湿のための24時間全館空調の勧め

今回はその24時間全館空調を実施するにあたって理解しておくとより快適に過ごせる湿度のお話をしたいと思います。

湿度には種類がある?!

24時間全館空調を考えた時に付いて回ってくるのが湿度のお話なのですが、その湿度には種類があったの知ってました?かくいう私は知りませんでした。
普段私たちが湿度と呼んでパーセンテージで表しているのは相対湿度。
現在の気温に対しての飽和水蒸気量のうち絶対湿度の分だけをパーセンテージで表しているのが相対湿度です。

はい、もう訳がわかりませんね。相対湿度?はいつも湿度って呼んでいるものの正式名称かな?というのだけはわかりますが、飽和水蒸気量?絶対湿度?あーややこしい!最初そう思ってしまった実はおバカさんなあのんでございます。(本日名乗り二回目?!)

飽和水蒸気量って?

実は湿度のパーセンテージって数字そのものは一定なのですがそこに含まれる湿気(水蒸気)は一定ではないのです。

飽和水蒸気量(ほうわすいじょうきりょう)a(T)[g/m3] は1m3の空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したものである。容積絶対湿度、飽和水蒸気密度ともいう。これは温度T[℃]が小さいと小さくなる。wikipedia[飽和水蒸気量]より

まだ、よくわからんって感じですね。
簡単に言うと気温ごとに湿気の含まれる量が変わるって事になります。
アイスコーヒーにはスティックシュガーは溶けないのでガムシロップですが、ホットコーヒーにはスティックシュガーで溶けるのと原理的には同じです。
気温が上昇すればそれだけ水蒸気として空気に含有できる量が増えて、その気温ごとに最大限含有できる水蒸気の量(湿度100%の状態)が飽和水蒸気量です。
各温度の飽和水蒸気量はこんな感じ↓ 

このグラフは便利ですので是非保存してお持ち帰りください。

絶対湿度って?

絶対湿度(absolute humidity)とは、国際的には容積絶対湿度のことである。 しかし、日本では空気調和工学の分野では重量絶対湿度(混合比)が「絶対湿度」と呼ばれている。 wikipedia[湿度]より

つまり、国際的な意味合いでいうと絶対湿度は本来であるなら飽和水蒸気量のことなんですね。
ただ日本において絶対湿度というと重量絶対湿度(混合比)のことを指して絶対湿度と呼んでいるようで、この重量絶対湿度(混合比)はwikipediaでは

混合比(こんごうひ、英語: mixing ratio、humidity ratio)とは、大気中に含まれる水蒸気量の表現の1つで、湿潤空気を含む空気塊における、乾燥空気に対する水蒸気の質量の比のこと。単位体積とすれば密度の比。wikipedia[混合比(気象用語)]より

と、このように解説されています。
うーん、やっぱりさっぱりですね。
どうしてこう…こういった解説って専門的な知識がある人が読まないと頭が痛くなる文章ばかりなのでしょうね。
私流に噛み砕いてみると、現在の気温と相対湿度から実際にそこに存在する水蒸気量のこと。
言い回しとしては正しくないかもしれませんが、理解するには概ね間違ってはないと思います。(間違っているよ!って方ご指摘お願いします。)

夏は空気中の水蒸気量が多くなる

先程の飽和水蒸気量の一覧からも分かる通り、気温は上昇すればするほどその空気に含有できる水蒸気量が増えます。
イメージとしてはこんな感じ。

各々4割程度の力で荷物(水蒸気)を持ってもらいました。
マッチョの気温35℃くんが持っている荷物を気温15℃ちゃんに持たせるとすると気温15℃ちゃんの力上限を超えてしまい荷物を少し取り落としてしまいます。(写真はダンベルですが…)
その取り落とした状況が結露です。
計算式にすると、先程の飽和水蒸気量の一覧から気温35℃の飽和水蒸気量は39.6g/㎥ですので0.4(4割)を掛けてあげると15.84g/㎥となります。
気温15℃ちゃんは飽和水蒸気量が12.8g/㎥ですので3g/㎥以上が待ちきれません。
その持ちきれなかった分というのは空気中に含有しきれなかった水蒸気となりますので、結露として水に戻ってしまいます。
例えばこのダンベル(ダンベル言っちゃったよ!)を気温25℃くんに持たせると15.84÷23=0.68869565….という計算で約69%の力でダンベルを持つことになるのがわかります。

露点温度とは

さて、調湿する上で一番気にしなければならないのがこの露店温度です。
気温15℃ちゃんがマッチョ君のダンベルを取り落とした状況が説明的には当てはまります。

現在空気中に含まれている湿度が何度気温が下がると結露として水に戻ってしまうのか?がこの露点温度です。
例えばマッチョ君が100%の力でバーベルを持ち上げていたとしたら、25℃くんはおろか小マッチョの30℃くんや(写真はありませんが)先月までの鍛え方が足りないマッチョくん34℃では持てずに取り落としてしまう事になります。
35℃の飽和水蒸気量39.6g/㎥が全て含まれる湿度100%の状態では1℃下がるだけでも2g/㎥ほどが結露として水に戻ってしまうのです。

生活上快適な湿度は室温22度〜27度での40%〜60%

適温を22度〜27度とした場合、湿度が40%を低下してくるとウィルスが活性化してしまい、逆に湿度が60%を超えてくるとカビが繁殖しやすくなります。
夏場に22度まで室温を下げたり冬場に27度まで室温を上げるのは現実的ではありませんので、それぞれ個人差はありますが冬場は22度の湿度40%あれば寒さを感じず過ごすことが出来、夏場は27度の湿度60%であれば不快に感じず過ごせるようになります。
(家事などでしっかり目に動くとじんわりと汗をかく程度です。)

結露に注意!

冬場は外気温との差から窓など外気温が伝わりやすい場所で結露が発生しやすくなります。
湿度を仮に40%に保つとした適温の22度の場合、窓際などで15度以上の温度差が生じたら結露が発生します。

夏場は基本的に除湿を行なって室内の湿度を一定に保っていれば結露は発生しにくくはなりますが、冷房の風が直接当たって冷やされている箇所や何らかの理由で外気が室内に入り込み室内の空気と混ざり合うことなく空気が淀んでしまうような場所では結露となる可能性は大いにあります。
また夏場の場合外気温が高いことから空気中に含まれる湿度の量は常に多い状態ですので除湿を行わないと外気温の乱高下時に結露が発生しやすくなります。
除湿と言っても基本的には冷房で室内の空気を冷やしてあげるだけでも除湿機能の役割になりますので大丈夫です。
問題は気温はそこまで高くないのに湿度が高くなりがちな梅雨前後の時期の除湿ですが、除湿機を買うかエアコンの除湿機能で室温を下げずに除湿してくれるもの(再熱除湿)を導入するのが一番理想的です。
ですが、凍らせたペットボトルをキッチンシンクやお風呂場や洗面台や各部屋でバケツなどに入れて放置する、丸めた新聞紙をいくつも配置する、竹炭や押し入れ用除湿剤を購入して配置するなどの対策でも調湿は可能です。
押し入れ用除湿剤はこういうやつです。

湿度の事を理解して正しい調湿を!

すごく難しい単語がいっぱい出てきて頭が痛くなりそうな調湿のお話でしたが、要はこのブログの飽和水蒸気量のグラフを保存して持ち帰ってもらい、現在の気温(室温)からグラフの中の当てはまる数字を割り出し、現在の湿度で100%を1として倍率計算をしていただければ(湿度40%の場合0.4掛け80%の場合0.8掛けなど)、計算して出てきた数字をグラフの中の数字より少し低いところの数字で見れば今の湿度は気温(室温)が何度になれば結露が発生するというのがわかるようになります。
それもめんどくさいなーという方は基本的には前項で述べた快適な室温湿度を基本的に守っていただければ窓際などの局所的な箇所での結露以外は発生しにくいかと思われます。

正しく湿度の仕組みを理解して調湿することによりカビなどの発生を抑えることが出来ますので、人間だけでなくマイホームにとっても健康的な暮らしを送りましょう。